GEW12月号
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ンドアゴルフの隆盛で、シミュレーター同様に注目される弾道測定器。『トップトレーサー・レンジ』を設置する練習場が増えたことも弾道測定器が身近になった要因で、自分の弾道をデータで読み解く流れがゴルファーに浸透しつつある。しかし同市場は『トラックマン』やフォーサイト・スポーツの『GC』シリーズが市民権を得て、業界では一つの基準になっている。近年はゴルフゾンやガーミン、ユニコーが参入しているが、日本市場ではシミュレーターほど機種が乱立していない。そこに風穴を空けようというのが『レンジX』という弾道測定器。2016年に韓国で設立されたレンジX社の製品で、韓国、シンガポール、米国を中心に500台以上の販売と134店舗での導入実績があり、先行他社を追い駆ける。 日本ではKHYが正規販売店を担う。同社はパッティング専用シミュレーターの『ツアーパット』シリーズを展開しており、「ダブルイーグル横浜元町店」など、全国27か所に広げてきた。同社の義山成浩社長が語気を強める。「『レンジX』は2016年から開発を始め、2018年よりレンタル提供しながら導入施設の意見を元に何度も改良してきました。昨年2月より本格販売、日本市場では当社が展開しますが、『トラックマン4』や『GCクアッド』と同等の性能があると自負しています」 自信の根拠は3つのカメラと赤外線センサーからなる特許技術だ。フェースに専用シールを貼ることで、クラブと弾道の動きを正確に読み取り、データを数値化する。測定データは計27種類で、超高速度カメラでインパクト時のヘッドのライ角も可視化できる。打席にはタッチパネル式の縦型巨大モニターを設置し、実際のスイング映像で分析も可能だ。また、ショットマットは直毛タイプを採用。一般的な毛先がカール処理されているものと違い、実際の芝に近い練習ができるという。価格は300万円前後を想定する。「ラウンドモードなどのゲーム機能は搭載せず、その分レッスンや上達用途で使ってもらいたい。『レンジX』の取り扱いを決めたのは、『ツアーパット』への導線作りの狙いもあります。2つの測定器で、ショットからパターまでワンストップで練習・上達しましょうと謳いたい」同社は12月、赤坂にショールームを開く予定で、『レンジX』2打席、『ツアーパットサークル』1台を設置予定。会員向けの高価格帯インドアゴルフとしても運営する。「都心は物件が頭打ちですが、愛知、大阪、福岡はまだまだ需要がある。近年はパチンコの業態変更や、レジャー施設での導入も増えており、これらの施設は一気に台数が見込めるため可能性を感じています。また、『レベルアップ期間に使う弾道測定器』として『レンジX』を提案し、東北や北海道の『冬はゴルフを休む文化』も覆したい。初年度100台、3年後には年間300台の販売が目標です」来年3月のジャパンゴルフフェア  イ  ギになりそう。で新しいアプリも発表予定とか。「詳細は言えませんが、練習場とレッスン業界の活性化に繋がるアプリになると思っています」『トラックマン4』や『GCクアッド』の牙城を崩すべく営業活動に本腰を入れるが、他社との差別化がカ(大矢)034韓国などを中心に500台以上の販売実績を持つ弾道測定器『レンジX』Golf Range05『トラックマン』『GC』に挑む販売実績500台超の弾道測定器INSIDE STORYINSIDE STORY

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