GEW9月号
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僕は書いてますけどね。力及ばず世間の空気は変わらないけど……。ただ理事長として、ゴルフ場は環境に貢献してるんだと、熱い想いはないんですか。「もちろんありますよ。だけどそれは業界の人がもつべき意識であって、他の人の賛同を得ないといけないことなんでしょうか?」んー、ここで反問されるとは思わなかった。「そうだね」って手を取り合う場面だと思ってました。「いや、まさに片山さんのおっしゃるとおりなんですよ。それはもう、僕がやりたいことですから。でもなんでこんな言い方になるのかと言えば、一生懸命説明しても同調してくれる人はいないんじゃないか、そう思ってるからなんです。実際、ゴルフ場の里山が生物多様性に寄与することもわかっている。そのような話を都市緑化の関係から寄稿してくれって言われもするけど、その記事が誰を対象に何を伝えたいのか僕にはあまり見えなかった。つまりメッセージの伝達性の話ですよ。さっきは言葉足らずで申し訳なかったけど、無駄だとか、やるべきじゃないとか一切思っていませんよッ。当たり前じゃないですか!」ですよね。びっくりした……。      「例えば片山さんが自分のメディアを使って発信するとき、その情報を誰が見て、価値をどう受け止めて、実際にどう使うかをイメージされると思いますが、私自身がGGGで、どこにどう伝えれば一番効果的で、業界のためになるのかが、あんまり見えてこないんです」緑化活動はある種茫洋としていて、外部がクリアにとらえにくいんですかね。そうこうしてるうちに寄付をくれるゴルフ場が激減した。「こんな話もありましてね。内閣府にGGGの活動主旨をこんなふうに変えたいんです、と相談したことがあるんですよ。すると『それだったら今の団体を閉じて、新しく設立したほうがよろしいよ』と。目的の変更は非常に認めにくいんだ、と」どう変えようとしたんですか?「例えばの話、集める方法を大々的に変えて、緑化の活動や大切さを子供たちに教育するとか。『子供』にアピールするって文言を入れるだけで物凄くすったもんだするんです。担当者によって対応は多少違うかもしれませんが、少なくとも我々が相談した担当はそうでした」「ゴルフ緑化促進会」という団体名が限定的な印象なんですかね。「実は、名称変更の話も理事会でやりましたが、反対意見があってやめたんですよ。ゴルフ場から寄付を募る上で、頭に『ゴルフ』が付いてたほうがいいじゃないかと。それは間違いではありませんが、我々の活動はゴルフに限ったことじゃなく、もっと広く募ったほうが本来的にはいいのかな、とも思うんです。寄付はゴルフ場からに限りませんが、大半がそうなっていて、どんどん減っていくのに抗えない」公益性の強い団体でも、公益事業と収益事業をバランスさせますが、GGGの場合はどうですか。「公益事業を名乗って税制優遇を受けたりしますが、緑化促進会は収益環境問題に無自覚な人が多い045

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